デザイナーのエリック・ブルーンは、1950年代にフィンランド観光局からの依頼でフィンランドを代表する文化である「ザリガニパーティー」をプロモートするポスターが作られました。
オリジナルサイズは長さ1メートルもの大型のポスターでしたが、そんな巨匠デザイナーのクラッシックなデザインが、ポストカードとして生まれ変わりました。
8月、次第に秋に向かって日照時間が短くなる時に開催されるのが習慣のザリガニパーティー。7月は白夜が続きますので、8月に夜が暗くなることを、黒い背景として表現したそうです。そして印象的な赤いザリガニ、さらにディルやシュナップと呼ばれる北欧の蒸留酒、首の下に下げられた紙のナプキンなどは全て、ザリガニパーティーを楽しむフィンランド人に不可欠なモチーフです。
ブルーンは今日誰もが認めるフィンランドのポスターアート界の大御所で、彼以上に海外の旅行者たちをフィンランドに惹き付けることに貢献した人はいないといえるでしょう。ブルーンらしいユーモラスなザリガニの表情に心を奪われます。また、まるで子供が切紙をして遊んで作ったかのようなザリガニのフォルムやいびつな境界線が、ユニークで遊び心のある雰囲気を作っています。
*こちらの商品は、製造当時のビンテージサイズを、ポストカードサイズに修正したものです。気軽に飾れるアートとして、また個性的なグリーティングカードにも。
デザイナー:Erik Bruun(エリック・ブルーン)
1926年生まれ。フィンランドの中央芸術学校卒業後、広告業界の中でグラフィックアーティストとして活躍。現在のフィンランドを代表する偉大なアーティスト。巨匠デザイナーでありながら、誰にでも冗談を言うような陽気で優しい人柄で多くの人から敬愛されています。
カムトゥフィンランド
1890年代から1970年頃は、フィンランドの旅行ポスターデザインの黄金期でした。様々なテーマで、様々なアーティストたちが、「さあ、フィンランドへいらっしゃい!」と、世界中に呼びかけました。
カムトゥフィンランド代表のマグヌス・ロンデン氏は、2006年、ヘルシンキのとあるアンティークショップで目にした「シャンパンレディ」のポスターに魅了され、以後世界中でフィンランドの旅行ポスターを収集しました。その後デザイナーや子孫に連絡を取り、デザインの背景情報を収集し、一冊の本にまとめ出版しました。
現在カムトゥフィンランド社は100点以上のデザイン使用権を有し、復刻ポスターやポストカードを始め、生活雑貨を展開。ライセンス展開も行っています。
カムトゥフィンランドが所有する数々のビンテージ旅行ポスターのデザインは、フィンランドの平坦ではなかった過去100年の歴史や、現在の幸福なライフスタイルを美しく魅力的に伝えることのできる優れた商材の一つです。